タンスを塗装ブースに! 低予算で自作!!

プラモデル制作 プラモデル

衣類を処分し、1つ分タンスが空になりました。タンスを処分しようかと思っていたのでが、どうせなら、タンスを塗装ブースにしてやれと思い、自作で塗装ブースを作成しました。低予算で、静粛性に優れた自作塗装ブースを100均や段ボールを利用して作り上げたことで、約1万円で自作できました。
既存製品を購入したことがないので、比較はできませんが、自分の塗装ブースの方が静粛性は優れていると思っています。吸引性能は、元々は吸引力は強いはずですが、フィルターを厚くしたため吸引性能は落ちていると思っています。これから使用しながら、改良していこうと考えます。

製作までの経緯

プラモデル製作を始めたばかりですが、
筆塗りだけでは迷彩塗装は難しいと思い、
エアーブラシ塗装にすることにしました。
問題は、
塗装ブースなしに、エアーブラシで塗装すると
部屋中に塗料の微粒子が舞って付着すること
でした。
とにかく、それを防ぎたかった。
匂いは、当面窓を開けて換気したりし、
ダクトを外に出すのは、後から考えることに
していました。
(部屋のレイアウト上、
 窓まで少し距離があるためです。)

ちょうど、
空になったタンスが余っていたので、
この中に塗装ブースを設置することを
計画しました。

まずは、塗装ブースを見つけないとです。

色々、プラモデル塗装用のブース製品を検討
してみましたが、
大体、1万円台〜3万円が多かったです。
メーカが違っても、同じ形をしているので、
どこかのOEMなのかもしれません。
共通しているのは、後ろにファンがあって、
前面の吹き散り防止パネルは、折りたたんで
しまえるので、前側はコンパクトになります。

私の希望は、
タンスの中に塗装ブースを入れることなので、
奥行き側にスペースが取れないため、
(タンス内部の奥行きは、52cmです。
 扉を閉めて収納するためには、
 この幅以内に収める必要があります。)

このため、
ファンが横向きでは収納が難しく、
ファンは上に付いていることが必要でした。

上付きファン製品は非常に少なかったです。

タミヤのエアーブラシシステム スプレーワーク
ペインティングブースII
は、ダクトは上に出て
いるのですが、ファンモーターは横向きのため
奥行きが53cmと長くなっています。

タミヤ エアーブラシシステム No.38 スプレーワーク ペインティングブースII シングルファン 74538

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それ以外は、
GSIクレオスのMr.スーパーブースコンパクト
というファンにハニカムフィルターが付いて
いるだけというシンプルな構造で、
奥行きも29cmとのことで、
これにしようか悩みましました。

GSIクレオス Mr.スーパーブース コンパクト【FT03】

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同様なタイプにプロクソン製品もありました。

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色々なレビューを読んで検討してみた結果、
タミヤ製が良い評価だったのですが、
奥行きの長さが合わず諦めました。
おすすめは、上位モデルの
ツインファンタイプでしたが、
値段が2万円を超えてくるようです。

クレオスのスーパーブースコンパクトは、
スペース的に良いのですが、
音がうるさいというレビューと、
シンプルな構造の割に値段が高い
と感じました。

プロクソンは、あまり吸引力がない
とのレビューだったので、これもやめました。

結局、
既存製品では選択肢がないということです。

自作塗装ブースを製作されている方が
多かったので、それに倣って自分も自作
してみる
ことにしました。

自作塗装ブース製作の部材

製作方針は、
静粛性、
安価に仕上げる
奥行きは40cm以内
(タンス内部の奥行きは52cmですが、
 手前10cmぐらい作業用スペースが必要
 考えました。)
に収めることでした。

このため、
自作ブースの定番のファンだったので、
パナソニック天埋換気扇FY-24BM6K
にしました。

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このファンは、家庭用の台所換気扇に埋め込む
ためのもので、シロッコファンとなっており
静音性に優れています。

吸い込み性能を上げるためには、上位モデルの
FY-27BKシリーズにするのも良いかもしれません。

この製品は、業者向けのため、電源コードは
付いていません

別途、電源コードが必要になります。
簡単に接続できるようになっていますが、
作業は、自己責任で行なってください

また、電源ONスイッチがないため、
これも、別途、
スイッチ付き電源コンセント
用意する必要があります。
好みですが、スイッチがないと当然ですが
コンセントを刺すと、すぐにファンが
回り始めます。
使い方次第です。

外枠は、これも定番の
アイリスオーヤマ1段カラーボックス
使用しました。
別にこれである必要はないです。

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基本的に、これだけあれば塗装ブースの
部品は、揃います。

残りは、周辺で必要になる部材です。
10cm径のダクト 約2m
換気扇用ファンフィルター 
ファン保護用のカバー
私の場合、天板落下を補強するために、
100均の突っ張り棚(300円)を
天板の下に取り付けて、
100均の網焼きにフィルターを巻いて
取り付けました。

これで、取り付けることができます。

製作してみた反省点

製作する上での一番の失敗は、
ファンの穴あけ加工作業を簡単にするため、
カラーボックス背面の薄い板を使ったこと
です。
単純に加工しやすいと思ったからですが、
よく考えていませんでした。

横向きにファンをつけるのならば、強度的に
問題ないのですが、
(ファンの下に支えをすべきですが)
私の場合、
上側にファンを乗せるつもりだったため
薄い背面板では、重さに耐えられないことを
考慮に入れていませんでした。

また、
背面板を側面板に差し込んで組み上げるため
3方のみ側面板をねじ止めしたので大丈夫だ
と思っていました。

念の為、
差込みした背面板の溝をボンドで固めて
補強していましたが、
ファンの自重は4kgあり、背面板では4kg
支えるのは無理で、全面が開いてしまい、
溝から背面版が剥がれてしまいました。

加工が面倒ですが、
最初から側面版にファンの穴を開けていれば、
4kgの重さには耐えられたと考えます。
浅はかでした。

仕方ないので、
残っていた側面版の上側だけ、ねじ止めして、
なんとか強度を保ちました。
ギリギリの強度だと思います。

結果、
前方から見て吹戻り防止板として、斜めに配置しました。

自作塗装ブースの当初計画の右からの図

前側はねじ止めしていないため天板が
ファンの自重に耐えらませんでした。

自作塗装ブース変更の右側図

側面板を追加し上側だけねじ止めて、
天板を固定した。
追加した側面板は、
吹き返し抑止の整流板とした。
下側をねじ止めしていないため、整流板の
角度は、自由に動かせるようにしています。

自作塗装ブース本体横向き

写真を取り忘れましたが、
天板に穴をあけ、
ネジでファン本体を8箇所固定しています。

厚手のレンジフイルターを、網焼きに絡めて
一緒に固定することで、
ファン本体内部への塗装飛沫の侵入を防ぐ
ようにしています。
どれくらい有効かは不明です。

整流板をつけたので、ファン口が見えなくなり
フィルター取替えが手間になり、吸入力も
落ちていると思います。

特に上側の隙間は、フィルターで塞がって、
どれくらいの吸入力があるか不明です。
下側は、そこそこ吸ってくれているようです。
ファン側の上部に塗装飛沫が入らないように
ダンボールの蓋で囲っています。

自作塗装ブースを段ボールで囲う

塗装後の乾燥用に、コイズミの乾燥機を配置
しました。

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この乾燥機のダンボールが、ちょうどピッタリ
塗装ブース本体が収まったので、
ダンボールの裏側を開けて、ダクトを通して
ダンボールの前側は、拭き散り防止の抑止板と
しました。
塗装ブースの上に乾燥機を配置しました。
ダンボールで囲ったので、上部も平面ができ、
ファンの上に物を置けるようになりました。

自作塗装ブース閉じたところ

使わない時は、折りたたんでコンパクトに
なるようにしました。

ただ、
ダンボールだけだと、戻ってくるので、
側面に100均の組み立てラック用の板
貼り付けて平坦性を保ちました。

使わない時は、写真のように畳んで
タンスの扉を閉めれば、塗装ブースで
あることさえわからなくなります。
収納力も高いため、かなりのプラモデル
道具屋、積みプラも入れられます。

唯一の難点は、
タンスの扉があるため、ダクトを窓側まで
延ばすのに3mぐらい必要なこと
です。
ダクトの排気は、別途落ち着いて考える
ことにします。
当面は、窓を開けて換気して塗装するように
します。
念の為、
ダクトの排気口側にもフィルタをつけ、
さらに、
ビニール袋を被せ、一旦、ビニール袋の底に
排気を当て、ビニール袋の口側から排気する
ようにいます。
多分、塗料の微粒子が部屋に舞うことは
かなり防げる
と思います。
有機溶媒の臭いだけが問題です。

エアーブラシで塗装してみた

試しにエアーブラシを使って、
戦闘機の本体を全面塗装してみました。

ファンの音は、すごく静かです。
これならば、夜中に塗装しても問題ない
です。

思っていたより、吸引力は弱く感じました。
それでも、
エアー吹きしても部屋に塗装微粒子が
舞うこともなく、吸い取ってくれています。

ただ、
数回エアーを吹いただけで、
ダクトの先の排出側につけたフィルターは
塗装色が付いていたので、
ファン内部にも塗装が侵入しているようです。
これをみる限り、
十分な吸引をしていると思います。

今後、フィルターを強化しつつ、
構造を再検討したいと思います。

自作塗装ブース 総括

購入したもの
パナソニック天埋換気扇FY-24BM6K
6,186円
カラーボックス
1,000円
ダクト 100径 1.5m
1,000円
電源コード
500円
スイッチ付きコンセント
1,000円

100均シリーズ
レンジフィルター 厚手と薄手
網焼き
突っ張り棚(300円

あとは、家にあったものを使いました。
ダクトテープ
マスキングテープ
ネジ

合計10,000円あれば製作できます。
既存製品より、
安価、静音で高機能な塗装ブース
ができたと自負しています。

とりあえず、
静音自作塗装ブースをタンスに設置できた。
少し吸引力は弱いが、十分な性能があります。
ダクトは、現時点外に排気できていないので
有機溶媒の匂いは出ます。
(できるだけ、水性カラーを使いたいですが、
 色の種類は、圧倒的にMr.Colorシリーズの
 方が、豊富
です。)

試行錯誤しながら、改良してゆきます。
これから、自作で塗装ブースを作ろうと考えて
いる方や、すでに作成済みの方に
ご参考になればと思います。