半分ネタバレ ”THE FIRST SLAM DUNK” 熱い!!

映画鑑賞 書籍/映画/動画

26年の歳月を経て、映画化が公開されました。監督は、原作者の井上雄彦先生自身です。プロモーションで、ストーリーを秘匿したり、声優陣をTVアニメ版から刷新したり、公開前は、色々話題になっていました。公開1週間すぎて、映画を観てきたので、感想をネタバレなしで書きます。

SLAM DUNKとは?

ほとんどの人は、ご存知のバスケット
国民的漫画/アニメです。
少年ジャンプにて、1990年〜1996年
まで、連載された大人気漫画です。

SLAM DUNK 新装再編版 全巻セット(1-20巻) [ 井上 雄彦 ]

価格:13,255円
(2022/12/10 13:05時点)
感想(67件)

TVアニメ版は、インターハイ出場まで
しか、描かれていません。

それでも、TV版は、101話あり、
漫画版に忠実なアニメ化がされています。

映画版も、今まで4作が作られています。
どれも、漫画/アニメ版の隙間の
サイドストーリーを映画化しています。

すでに、連載終了から26年経ち、
古典的アニメとなっており、
Z世代は、見ていない可能性はあります。

映画”THE FIRST SLUM DUNK”

映画公式サイト

映画『THE FIRST SLAM DUNK』
映画『THE FIRST SLAM DUNK』2022.12.3 公開。

2021年に新作映画作成の発表があり、
原作者の井上先生自身が、監督・脚本を
務めると発表されました。

その後、
内容をオープンにしないことや、
声優陣を変更したことにより、
いろいろな意見がありました。

そんな中、
12月3日に公開され、
すでに見られた方などのコメントを
見ると、ほとんどの人が大絶賛している
印象でした。

やはり、
スラダン(スラムダンクの略)世代は、
26年を経ても、湘北メンバーが
見られるというのは、感動だと思います。

映像ですが、
漫画を描くことと、アニメの映画監督を
することは、全然異なる手法になると
言われています。

それでも、
井上先生は、自分でアニメ映画監督を
することを決意されたのではないか
と思います。

新しい手法で、アニメ映画として
自分の手で、スラダンを今の時代に
甦らせる。

映画開始して、しばらくして出てくる
湘北メンバー、一人ずつ手書きデッサン
から、色がついて、キャラが出来上がって
いくオープニングは、感動します。

試合中の各キャラは、マンガのような
静止画であったり、
3Dによる動画であったり、
たくみに映像効果を使いながら、
試合の、躍動感を出しています。

また、
実写では決してできない、作画だからこそ
できるアングルの描写が、さらに試合の
緊迫度を盛り上げてくれます。

そして、
試合の緊迫度をさらに盛り上げてくれる
のは、音響です。
試合している体育館に響く、ボールをついて
床とで反射するボール音。
バスケットシューズで、床と擦れるキュキュ
という、スキール音が、本当にリアルで
観客が、バスケットコートの中で、目の前で
試合が行われていおり、自分もメンバーと
なって戦っている感覚になります。

2Dと3Dの映像によるリアルさ、
さらに音響効果による没入感を出しており
絵にこだわる、井上先生らしいと作画方法
です。

半分ネタバレの感想

ナタバレなしでの感想は難しいです。
漫画版を読まれている方には、
半分、ネタバレとなります。

一般的に書かれているので、
山王工業戦のストーリーで、そこに、
宮城リョータの生い立ちを絡めた映画と
なっている、と言うことを言うと
半分ネタバレになると思います。

漫画本編で語られなかった、
リョータの人生とバスケットへの関わりを、
映画として見せてくれる
サイドストーリーというか、
リョータが主人公の映画となっています。

若干、漫画版とサラッと変えて
整合性を取った部分はありました。

それでも、漫画版との大幅なストーリー
変更はなく、忠実に漫画版に沿った
ストーリーとなっています。
(そう書くと、ほぼネタバレになりますが)

井上先生にとっても、漫画版は全力で描いた
創作物ですので、映画化のために、
加えることはあっても、
オリジナルストーリーライン変更など
決してしないと思います。

井上先生は、自分らしい、新しい、
アニメ映画の作画手法で作りたかった
のではないかと推測します。

実際に、素晴らしい映画に仕上がっている
と思います。

試合の内容は、漫画版で、すでに流れは
知っていても、
やはり、
目の前で繰り広げられる魅力的な躍動感に
溢れる試合の映像を見ると、
初めてた様に、
また、
本当の試合を見ているかの様に、
力が入ってしまいます。

それほど、すごい映画となっています。

と言っても、
観客が感動するには、新しいサプライズが
必要になります。

それが、リョータの目から見た、
湘北メンバーとなります。

この映画の主人公をリョータにして
リョータのバスケット人生を重ね、
同じストーリーを、リョータ目線から
描くことで、別の映画に仕上げています。

なので、
誰も知らないスラムダンク =
THE FIRST SLUM DUNK
となったのだと思います。

リョータのポジションは、
ポイントガードPG)であり、
PGは、ポジション番号1番と言われます。

また、
山王工業の日本一のポイントガード深津
勝ち、日本一のポイントガードとなること。

井上先生自身が、高校でバスケットボール部
で、ポジションがPGであったそうなので、
リョータには思い入れ深かったのでしょう。

ひょっとすると、
リョータのキャラは、井上先生自身なのかも
しれません。

これらも、全て、
THE FIRST”にかけているのではないかと
思います。

素晴らしい映像表現でした。
THE FIRST SLUMDUNK“には、
本当に誰も見たことがない、魅力がいっぱい
詰まった映画になっています。

そして、
THE SECOND“はあるのか?
期待は、しますが。。。
映像化されていなかった山王戦を描ききった
ことで、スラダンは、これで終わりなの
ではないかと思います。

新たにストーリーを作られることはないと
思います。

2009年に、
スラムダンク-あれから10日後
が発表されています。

神奈川県の廃校になった高校の各教室の
黒板に、スラダンの主要メンバーの
その後の様子を、チョークで描くという、
斬新で
かつ、
限定的(消えてなくなってしまう)な手法
でした。

フォトブックとなっています。

[新品/あす楽]スラムダンク あれから10日後 [完全版]

価格:2,200円
(2022/12/10 13:03時点)
感想(75件)

もう一つ、
ずっと気になっていました。

なぜ?今、スラダンの映画化をしたのか?
スラダン世代に、ウケるのは間違い無いとは
思いますが。

今のZ世代に、スポ根アニメはウケるのか?
Z世代は、”鬼滅の刃”や、”呪術廻戦”などの
最新3Dグラフィックスを用いた、
綺麗なアニメーションをみて目の肥えた世代
ですので、
彼らに、ウケるのか?

そこが、ある意味、
最新のコテコテの3Dに対する、
井上先生の挑戦ではないかと思います。

この映像美を突き詰めて、
バガボンド”の映像美を観てみたいです。
(画を極めるため、漫画は2015年に休載)

勝手な考えですが、
井上先生の目指すところは、
バガボンド”の究極の映像化ではないか
と思います。

そのための、
第1作めとして、”THE FIRST
でもあるのではないかと思います。

今後の、井上先生の作品が待ち遠しいです。


映画館で見た人に
THANKSプレゼントとして
ビジュアルカードがもらえます。

裏のQRコードを読み取り、表にかざすと
各キャラクターが動きだすムービーカードと
なっています。
ここら辺にも、こだわりを感じます。

スラムダンク ビジュアルカード
THANKSプレゼント ビジュアルカード

声優変更に関しては、
TVアニメを見ていたので、
どうしてもキャラのイメージと声とが
ずれて感じるのは仕方ないかなと思います。

ただ、
安西先生だけは、前の声を覚えており
鑑賞中、一番、違和感を感じていました。
声優さんが悪いわけでなく、
記憶に残っている声との差異ですので、
慣れの問題だろうと思います。