絶対に見ておくべき奥深いSF映画 6選

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世の中には、SF映画のオススメ紹介ブログ、記事、YouTubeがたくさんあります。
人によって心に刺さるところが違うのか、私には同意できないことが多いです。
私が、選ぶ視点は、脚本、ストーリー、SFとして技術的裏付け、エンディング。
これが、私が選ぶベストSF映画だ!
かと言って、SF映画全部を見ているわけではないですが、概要だけ見てやめたり、
ネタバレ含むコメント読んで、見るのをやめたものも多々あります。
ここで紹介するもの以外に、これは絶対オススメという作品がありましたら、
ぜひコメントで教えてください。

私の考えるSF作品とは

私のSF感は、スケールの大きさもさることながら、やはり、ストーリー、脚本の良さが一番
だと考えます。
これは、SFに限った話ではないですが、物語の起承転結がしっかりしていないと、破綻すると
思っています。
実際に、”起承”、”起承転”まで、惹き込まれていても、”結”が、何、それ!! となった作品も
多々あります。
具体的作品名は、伏せておきますが。
それと、個人的には、SFファンタジーは、あまり好みません。
SFとSFファンタジーの違いは?と言われると、悩みますが、技術を使うか、魔術を使うかの
違いですかね。
未知のことは、魔術に見えると言われれば、それまでですが、明示的に魔法を使う物語は、
ファンタジーということだと思います。
なので、魔法とか、ドラゴンとか出てくる物語は、敬遠してしまいます。
一番の違いは、起きている現象を、技術的にテクノロジーを基に説明可能または、そういう
様に思わせるか、魔法という万能解決法で終わらせてしまうか、ということだと思います。
なので、テクノロジーをいかに説明し、物語を展開していくかが、好みの分かれ目だと考えます。

第6位 SFホラー

エクス・マキナ
ラテン語で、”機械仕掛けの”という意味らしい。
SFホラー作品です。
主演女優の演技がすばらしく、人間のようなアンドロイドを完璧で、繊細に演じています。
この女優、”ジェイソン・ボーン”にも出演し、出世志向の強いエリートCIA局員役しています。
他にも、”リリーのすべて”にも出演。実力派女優です。
もう一体のアンドロイドは、日系英国人で、日本の女性をイメージさせる演出となっています。
全体的に、美しいですが、際どい描写が多く、R15+の指定があります。

あらすじは、
巨大IT会社に勤める一流プログラマの主人公は、ある日、CEOから別荘を訪問する権利を得る。
そこには、CEOが製作中のAIアンドロイドがあり、その実証実験を依頼される。
そして、主人公は、アンドロイドに恋をする。
いや、アンドロイドが、自分に恋をしていると思い、二人でこの別荘(研究施設)から、
脱出を提案する。

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ネタバレ】考察
テスト期間が、7日であることから、人間が神として作ったアンドロイドが人間となれるのかを、
6日で天地創造し、7日目は、休息をとった”創世記”に準えている。
そして、7日目にアンドロイドは、自由を手にした。
アンドロイドは人間の心を持っていたのか? → 全て、計画に必要な工程
主人公に、恋をしたのか? → 利用できるものは、有効に利用
エンディングにたどり着くと、かなり怖いSFホラーであると感じる。
AIは、どこまで人間を手玉に取れるのだろうか。
人間の思考パターンを完璧に学習し、進化したAIは、怖い!!
いつかそんな時代が来るのだろうか。

第5位 SFサスペンス

ゼロ・グラビティ
SFサスペンス映画。
冒頭、クルーが登場するも、大量の衛星破片の衝突により、主人公は、宇宙空間に一人取り残され
てします。
宇宙空間のリアルさは、見ている人も一緒に宇宙にいるような、美しく、かつ不気味な深淵を感じ
させます。
色々なトラブルがある中、いかにして、主人公は、地球に帰ることができるか?
この映画は、深い考察を必要としない、ハラハラ、ドキドキを楽しめる(?)、
アドベンチャー作品となっています。

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第4位 SFロマン

コンタクト
カール・セーガン博士の同名小説の映画化。
純粋なファーストコンタクトSFロマン映画。
真理を求めるということに関し、科学も信仰も共通であるという、科学と信仰の融和をテーマ
としている。
早くに母親を亡くし、父親に育てられた主人公は、いつか、天国から母親の声を聞くことが
できるのではないかと、父親とハム無線を始めた。
しかし、その父親も持病の心臓発作により、急死し、ひとりぼっちとなってしまう。
その後、主人公は、MITを卒業し、”宇宙は、人間だけが住むには広すぎる”という信念のもとに、
SETI(地球外知的生命体探査)を推進する電波天文学者となっていた。
主人公は、信仰心はなく、科学者として実証主義とデータが全てと考えていた。
天文学者といえども、研究継続のため、電波天文台借用費用やスタッフ経費などの資金が必要で、
スポンサー探しに奔走していた。
最後のスポンサーにプレゼンし、取締役から投資できないと言われ、諦めかけたが、何と、
社長自らの鶴の一声で投資OKが出る。
投資してもらい、日々、宇宙からの異星人のメッセージを探していた。
そんな主人公は、”怪しい巫女”と呼ばれていた。
ある日、突然、奇怪な電波を受信する。
そして、そこから、軍部、政府を巻き込んだ、宇宙からのメッセージ解読が始まる。
電波を送ったものは、何者だったのか?。
シンプルで、ロマンあるストーリーに仕上がっている。
特に、宇宙空間の荘厳で、美しく、素晴らしい情景に胸を打つ。
世間の映画評価で、B級作品と思われているのが残念である。
(公開当時、同時公開に”ロストワールド/ジェラシックパーク”、”タイタニック”といった
 大作があったことや、上映時間150分もあったことから、映画を見ていない人が多かった
 ため、埋もれてしまった映画と思われます。)
私は、非常に良い作品だと思っている。
日本経済が強い時代の作品であり、日本が映画の中で扱われているが、ハリウッドのステレオ
タイプの日本表現であったのも好まれなかった要因かも。
もう一点、日本人の宗教観と、西欧人の宗教観の違いがあったのかもしれない。

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第3位 SFタイムパラドックス

メッセージ
テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を基に製作されたSFタイムパラドックス映画。
ある日、世界各地に謎の宇宙船が現れ、言語学者である主人公に、地球外生命体との言語を解析し、
コミュニケーションをはかるために軍から地球外生命体の言語体系解析を依頼される。
この生命体は、3000年後の未来で人類に救われたので、救ってもらうために、今後の進化が必要な
人類に”武器”を与えにきたということが判明する。
宇宙生命体の言語が、非常に良くできていて、生命体を言語学的に描いている。
生命体の言語を解析していくうちに、主人公は、生命体の言語に入っていき、意識感覚がわかる
ようになっていきます。
思考は、言語によって変わっていく、ということでしょう。
この結果、主人公も人間界で理解されている時系列(過去→現在→未来)とはなく、生命体と同じく
過去も現在も未来も、どの時点でも時間を自由に操ることができる。
始まりが終わりであり、終わりが始まりという、ループ構造が、この映画のキーワードとなっている。
過去、現在、未来は、同時に存在しており、それぞれが、影響し合っているということなのでしょう。
このため、何度も見直さないと理解できない、非常に難しい映画です。
その分、この映画の概念を何となくでも理解できれば、他に類のない、奥の深いSF哲学映画である
と思います。

ネタバレ】考察
主人公は、生命体の言語論理を会得したことにより、思考様式が変化し、生命体と同様に時間の
概念を過去から未来まで全て眺めることができるようになります。
このため、同僚と結婚することも、子供が生まれることも、その子供が病気で亡くなることも、
そのことを夫に告げたことで、夫は怒ってしまい、別居することも、全てを受け入れた上で、
現在を生きているのだと思います。
ということは、主人公には、未来も含めて見ることはできても、未来を変えることはできない
ということなのでしょう。
現在の人類の時間概念は、書棚の本に例えると、1巻があって、それを読み終わると2巻が
あって、・・・とシーケンシャルに現れるものとしか理解できていないし、最終巻がどこまで
あるかもわからない、という認識です。
ところが、生命体とその言語を理解した主人公は、本棚にある本を全て一度に眺めることができ、
1巻があって、2巻があって・・・全部で30巻あるというのが一目で見えてしまう。
なので、15巻を読むことも、27巻を読むことも、10巻を読むことも、順番に関係なく
読むことができるのです。
そんな感じだと思います。
つまり、生命体の”武器を与える”というのは、”言語”を与えるということ=言語を習得すれば、
生命体と同じ思考概念を得られ、直線的な流れから解き放たれ、時間を飛び越えることだと
思います。
しかし、過去も未来も変えられないし、それらは、すでに決まっているということである。
自由意志で選択している様に思っても、すでに未来は決まっていて、決められたように、
自分の意志で選択したと思っているだけである。
そして、自由意志は、ノンゼロサムゲーム(Win-Win)によって決められている。
生命体は、人類に言語を与えることで、新しい思考概念を得て、その思考で未来を見ることで、
人類が3000年後までに一致団結させることを目的として、現代に現れたということでしょう。
(3000年後なら、今でなくてもよかったのでは?とも考えますが、今から新しい思考を手に
 入れないとノンゼロサムゲームで生きることが間に合わないのだと推測します。)
哲学的で、かつ科学的にも繊細に考証された映画となっており、何回見ても、新しい発見がある
映画です。

第2位 SFサバイバル

オデッセイ
これも、純粋なSF映画。SFサバイバル映画です。
日本語のタイトル、”オデッセイ”は、「古代ギリシャの詩人ホメロスが書いた叙事詩」であり、
意味として「長期の放浪・冒険」を指しているとのこと。上手い日本語タイトルだと思う。
火星有人探検のミッション中のクルーが、突然、大砂嵐に見舞われ、火星表面の探査のミッション
を中止し、火星衛星軌道上の母船に退避することを、船長が決断する。
連絡船に退避中に、主人公は、風で飛ばされたアンテナにあたり、吹き飛ばされ、行方不明に
なってしまう。
船長は、ギリギリまで、主人公を探すが、体調管理センサーも半野が消滅しており、見つからず、
死亡と判断し、火星に残したまま残りのクルーと母船に戻り、地球へ帰還することになる。
翌日、酸素濃度低下の警告で、主人公は目を覚ます。
そして、火星に一人取り残されたことを理解する。
ここから、主人公のポジティブで、くよくよ悩まないサバイバル生活が始まる。
地球から、遠く離れた火星でのサバイバル。
SFとして、火星が舞台になっていますが、究極の環境に置かれたり、困難な状況に遭遇した時、
主人公の前向きで、常にユーモアを忘れず、くよくよ悩まず、今できることを淡々とこなし、
努力した結果が報われる、サバイバル・アドベンチャー作品となっています。
エンディングで、主人公が、
宇宙は、ある時点で人間を見放す。
目の前の問題をひとつ、ひとつ解決することが大切だ。そうして解決してゆけば地球に戻れる
諦める(=死)、諦めない(=生)を明確にした、
まさに、この言葉が、サバイバルを生き残る教訓と言えると思います。
それと、ユーモア、笑い、音楽(船長の趣味の70年代ミュージックを、文句を言いながら、
結局、聞き続けていた。
懐かしいディスコミュージックの曲が多数(笑))が、サバイバルでの落ち込む心を癒してくれて
いたのだろう。
くよくよ悩む暇などない、目の前のことをひとつずつ解決していくことが大切だと、
落ち込んだ時に元気づけてくれる、栄養ドリンクのような作品です。

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第1位 SF最高傑作

インターステラー
壮大な、SFですが、家族愛がテーマの作品です。
カール・セーガンに紹介され、前出の ”コンタクト”の共同プロデューサーと
ノーベル物理学賞の、理論物理学者のキップ・ソーン原案により、シナリオ化した作品。
このため、宇宙物理学者であるキップ・ソーンが、制作総指揮、科学コンサルタントを努め、
科学的に映像化したことで、天文物理学に沿った超ブラックホールの映像化が実現できた。
ソーンは、自身の理論物理学公式ページを公開することで、コンピュータシミュレーションを
作るため、ソフトエンジニアの協力を得、CGIレンダリングソフトウェアを開発した。
この結果をまとめ、ソーンは、コンピュータグラフィックスを用いた天文物理学の学術論文を
発表している。

【あらすじ】
異常気象による砂嵐と疫病で農作物が不毛となり、食糧難となった地球の寿命は、
尽きかけていた。
農夫の主人公は、ある日、家の娘の部屋で重力波異常が発生していることに気が付き、
主人公は、その暗号を解く。
その重力波は、バイナリー信号で表現された座標を示していた。
その示された座標にたどり着いてみると、そこは、既に閉鎖されたはずのNASAがあり、
秘密裏に活動を継続していた。
ワームホールを通り、別の銀河での移住可能な惑星を探すミッションが進行中であった。
すでに、12人のミッションが行われ、そのうちの3人から居住可能な信号が発信されていた。
主人公は、元は、NASAの優秀なパイロットであったが、あることがあり引退していた。
そこに、かつての仕事仲間だった教授から、再度、パイロットとして、ミッションに参加して
ほしいとの依頼があり、娘の制止を振り切り、地球の未来のため、宇宙に旅立っていった。
はたして、主人公は、地球の将来を救えるのか?
SF、しかも、物理学者が監修したリアルな宇宙空間を見せつつも、
実は、家族愛の映画となっています。

本作品は、科学的考察がしっかりしているため、科学用語がたくさん出てきます。
普通の人は、これら科学用語の意味がわからず、作品の内容が理解できないで見終わり、
よくわからない作品という印象を覚えてしまうのではないかと推測します。
本作品は、理論でなく、”愛”で人類は生き延びることができる、ことをテーマとしています。
なので、難しい用語は、無視して、そうなるのか程度で物語を追っていくとわかりやすい
のではないかと思います。
綿密な科学考証に対し、演出で表現しきれていないのが、本作品が分かりづらくなっている
原因とは思います。
(これだけ壮大なテーマを上演時間内に収める事は、至難の業だとは理解できますが)
なので、もし、初めて見てわからなかったとしても、ぜひ、もう一度見直してみてください。
きっと、”愛”が伝わってくると思います。
リアルなSFでありながら、家族愛、人類愛に満ちた、SF最高傑作だと思います。

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ネタバレ】考察
主人公は、前出の”コンタクト”にも出ていた、俳優。
そして、主人公の娘の少女時代が、この作品のキーとなっています。
この子役の女優、本当に可愛くて、気が強そうで、非常に良い演技していました。
大人になった、娘役の女優さんも、前出の”オデッセイ”の船長役の女優でした。
そして、もう一人、氷の惑星で、冷凍睡眠していた、博士。
何と、この人も、前出の”オデッセイ”に出ていた、あの人!!
映画館で初めて本作品を見た時、出演者クレジットに名前が出ていなかったので、
出演していることを知らなくて、いきなり現れた時は、映画館の椅子から転げ落ちそうに
なるほど驚きました。
まさか? 似てる人? 勘違い?
その後、しばらく映画のストーリーが入ってこなかった記憶があります。
映画終了後、エンディングロールでは、しっかりと、名前が出ていました。
そっかぁ、また、一人ぼっちで残されたんだ?(笑)

主人公が、120歳を超えた老齢の娘に再会し、
娘から、”パパは絶対に戻って来る、と言ったから
(だから、冷凍睡眠してでも生きていたのだと。絶対に帰ってくることを信じていた。)
と言われるシーンは、毎回泣いてしまいます。
そして、”娘の方が先に逝ってしまうのは、逆縁になるから
自分の望みは叶ったので、本来の目的である人類の未来を救うために、
第3の惑星で待っている新人類の惑星を助けに行ってほしいと懇願され、
再度、旅立つのである。
父と娘の葛藤、人類の未来を救う使命、色々なことを組み合わせた作品となっています。
ワームホールを作ったのも、
娘の部屋を3次元空間に作ったのも、
主人公を酸素切れ2分前に救出できるように宇宙空間に漂流させてのも、
多分、4次元空間の住人である、未来の人類の助けであろうと思います。
未来の人類は、4次元空間に住んいて、そこでは、過去も、未来も次元を超えて扱えるため、
過去に人類絶滅の危機があり、自分達の存続をかけ、主人公(正しくは、主人公の娘)に、
未来を託したと考えます。
これは、前出の”メッセージ”とも共通する概念で、未来の人類が、過去の人類を助けると
いう同じテーマと思えます。

総括

こうやって、自分でのベストSF映画をまとめてみると、私の映画趣向は、”ボッチ好き”だという
事がわかりました。
このベストには、Netflixオリジナルであるため入れませんでしたが、前にブログで上げた、
”オキシジェン”も一人芝居ですし。
どうも、チームで解決する映画、アベンジャーズとか、スタートレックみたいにチームプレイの
SFは、好みでないみたいです。
唯一好きなのは、”銀河英雄伝説”ですが、銀英伝のスペースオペラとしての世界観が好きな
のです。
それと、タイムパラドックスものも好きみたいです。
広大な宇宙空間を移動するためには、ワープ航法や、ワームホールなどは必須となります。
そこには、時間の問題が大きく関与してくると考えます。
ただ、現時点でのタイムパラドックスものは、エンディングが非常に難しく、ほとんどの作品
で矛盾が発生してしまい、納得できないことが多いです。
日本の大ヒットアニメ作品にも、タイムパラドックスものがありましたが、あれも、
パラレルワールドとしても、エンディングの整合性が取れてなくて、おかしいと思っています。

こうして考えると、
2001年宇宙の旅” → ”コンタクト” → ”メッセージ” → ”インターステラー”という、
共通の概念を映画で具現化、映像化して進化している様に思えます。
ベースのストーリーは、共通であるが、映像技術の進化に伴い、より高精度に、より詳細に、
より科学的に、宇宙と人類の未来を描いている様に思えます。
”インターステラー”に続く、より高度なSF映画が公開されることを望みます。

今回は、個人的に好きなSFベスト6を選んでみました。
皆さんの、ご感想、ご意見をお聞かせ願えればと思います。
コメント欄から、コメントいただけると助かります。